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TDCセミナー(ミラノ・サローネ2018)

TDC東京デザインセンターのセミナー

「ミラノ・サローネ2018」に行ってきました。

講師は船曳鴻紅さん(東京デザインセンター)、池田令和さん(カリモク家具)

ミラノサローネとはイタリア北部の商業都市であるミラノで毎年4月に開催されている世界最大規模の家具見本市『ミラノサローネ国際家具見本市』の通称です。

元はイタリア家具産業連盟が始めた家具見本市だそうですが、伊インテリア誌「インテルニ」のミラノ市を巻き込んだ仕掛けもあり、今や世界のデザイン業が一同に会する感のあるミラノデザインウイーク。

今回のセミナーでは、

日本の製造業がサローネを国内外の市場戦略の中でいかに利用しているか、利用できるかについて。またメーカーの立場からも、平成20年から出展し続けるカリモク家具の池田令和氏にサローネの効用について。その他ミラノ市内イベントも、8年ぶりに発表したSONYを始め、アメリカのデザイン・ジャーナリストが一押ししたデザイン・イベントを軸にしたトークイベントでした。

ミラノ・サローネ2018。日本からは

カリモク

Ritzwell 飛騨産業

Maruni

といった大御所メーカー。

15号館、16号館キッチン、家具のメインブースには海外の超一流メーカーがしのぎを削り、ブース作りにかける金額は10数億円とのこと!!

というのも年間の売り上げの70%の受注をこのミラノ・サローネで受けるという。

なんとも途方もない規模の大きい話です。

日本でこそ誰もが知っているカリモク。10年前は、世界の中での存在感はゼロに近く、初回はメイン会場に入ることすら出来ず、市内の民家での展示だったようです。

このメイン会場に出展できるようになるまでにかかった歳月と各年に出展した場所、など各回ごとのテーマと映像でカリモク家具の池田令和さんが語ってくれました。

出展し続けることで築いたメイド・イン・ジャパンの存在感。

素晴らしいの一言です。

そして、

やはり印象に残ったのがSanwaカンパニーの受賞です。

最も優れた出展企業を表彰する第3回「ミラノサローネ国際家具見本市アワード」

同賞の受賞は日本企業初という快挙。

シンプルでスタイリッシュという時流を捉えたデザイン性に業者掛率制ではなく明朗会計というのも興味深く、私自身も何度かwebを見ていましたし、注目していた会社でした。

住宅建材の流通にECを持ち込んだ「建築業界の異端児」と呼ばれる山根太郎さん。

若干32才。

「会社を継いでくれ」と父親から亡くなる前に言われ社長に就任。

「日本はもう人口が増えることはありませんし、住宅着工件数も減少傾向にあります。必然的に今後は、環太平洋をマーケットとして展開していくことが成長のカギとなります」

そして今回の受賞。有言実行ですね。

TVの特集番組も組まれていて、タイミング良く視聴することが出来たのですが

イタリア留学経験を生かし、現地の言葉で商談をしている姿は

ユニクロの柳井 氏の若かりし頃を彷彿とさせました。

sanwaカンパニー

ミラノサローネ/エウロクチーナ2018でのサンワカンパニーブース 

イタリアの有名デザイナーとのコラボレーションにより実現。

断捨離、ミニマリスト、脱消費主義

×

デザイン性

を具体化した様な空間ですね。

下記は2009年 カリモクのブース

確かにメイン会場ではなく

市内の古民家を借りての出展。

「カリモク ニュー スタンダード」

コンセプトは

アクセントファニチャー 全て国産材料を使い

網で木のモアレを表現したとのこと。

カリモク ミラノサローネ

コンセプチュアル・アートの様です。

missoni

ディーゼルなどファッションブランドのブース紹介

もともと金細工職人のアトリエだった場所で発表した、アンドレア・ロッソによるディーゼル・リビング。金細工職人のアトリエ!

(鍛金による家具を製作していた私としてはこれは実際に見たかったです!)

船曳さんのお話はミラノ・サローネの各所のイベントにまでわたり、とても時間内で納まりそうにない勢いでしたが、ひとまず懇親会の時間ぎりぎりまで。。

やはり次回は実際に行きたいですね。♪♪

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